2011年8月23日火曜日

フランソワ・ルイのバリトンマウスピース

今回は最近購入したフランソワ・ルイのバリトン・マウスピースについてでも。

私は本来アルト吹きだがバリトンも好きで、最近ビッグバンドでバリトンを吹く機会があったのでセクションに合うようなラバーのマウスピースを探してこれを買った。

モデルはラージ・チェンバー、一番広いオープニング。

※モデルの特徴等より詳しく知りたい方は石?管楽器のHPでも見てほしい。





何しろ音が骨太だ。
チェンバーがでかくてもモコモコしない。良くも悪くも現代のマウスピースらしい音といえる。ここぞというところで、低音がゴリッと鳴る。また、高音域でも音が痩せない。

アンサンブルでブレンドする音色を考えるとはいえ、
おとなしい音なんか出してもつまらん。

バリトンにしか出せない
トラックのエンジン音のような低音が出せないとちーとも面白くないわけだ。


オープニングが広いためある程度の息のサポートは必要だが、普段アルトでジョディの6番を使っている私でも慣れれば特に問題は感じなかった。
値段もまずまず。

ヴィンテージを探して東奔西走するのもいいが、これはこれでなかなかオススメです。

2011年8月22日月曜日

フレッド・アンダーソン&DKVトリオ

前回に引き続きしつこくシカゴ派、フレッド・アンダーソンである。



※ディスク・ユ?オンなどで探せば700円くらいで買える。間違ってもam?zonのやたらと高い出品に手を出さないように(そんな人いないか・・・)。
本作はシカゴを根城にする前衛サックス奏者ケン・ヴァンダーマーク率いるDKVトリオとの共演モノだ。
フロントが前衛サックス2本、ベースがケント・レスラー、ドラムはおなじみハミッド・ドレイクと来れば買わないわけにはいかない。

2011年8月17日水曜日

フレッド・アンダーソン(Ts) / "On The Run"

シカゴ前衛ジャズの重鎮フレッド・アンダーソン(Ts)が、自身の経営するジャズクラブ"Velvet Lounge"で行ったライブ録音。




80歳を迎えても衰えるどころかブリブリ吹きまくっていた前衛ジジイであったが、2010年ついに亡くなった。悔やまる死である。

さて、本アルバムのメンバーは
青木達幸(b)、ハミッド・ドレイク(ds)。

アンダーソンがもっとも好むトリオ編成による演奏だ。
フリージャズ、前衛ジャズに分類されるが(というか、モロそうなんだが)、よくあるフリーのサックスのようにキーキーとフリーキー・トーンを吹きまくるということはない。
逞しくも深い音色。何度か聴いていると同じようなフレーズがちらほら出てくるが細かいことは気にしない。
ギャーギャーやかましくすればフリージャズになると思っているやつにこういう録音を聴けと言いたい。 "Smooth Velvet"のうねるテナー、空気を感じつつ音を重ねていくベースとドラム。たまらなく最高である。
「型」が少ない分だけ、却って不自由になってしまうことも多い。何度も聴きたくなるフリージャズというのは案外少ないものなのである。

余談だが、シカゴのサックスとくればジーン・アモンズは当然出てくる。
同じテナーということもあり、アンダーソンもよくアモンズと比較されるが、ライナーノーツやら雑誌やらでたまに見かける「アモンズのような引き締まった音」という表現は
まったく意味がわからない。 時期によりけりとはいえ、どう聴いてもアンダーソンのほうがむしろ音はふくよかでやわらかいのだ。
一体何を聴いているんだと問い詰めたくなる。

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